英国フォーク界の重要人物であるラル・ウォーターソンの娘さんと、ビッグ・アイズのギタリストから成るデュオ。〈喪失〉をテーマにした本作には、アシッド・フォークのお手本とも言うべき湿った歌だけが収録。プロデュースを務めたポーティスヘッドのエイドリアン・アトリーらしさもところどころで確認でき、ほんの少しの(でも存在感は抜群な)ダブワイズが、出口の見えない陰鬱な音世界をよりドープに引き立てている。