特殊なムードに包まれた傑作『14章～The message～』から実に3年ぶりとなったアルバムは、'15～'16期のシングル群を未収録に留め、今年の楽曲だけでまとめられた一枚。快曲“ジェラシー ジェラシー”と“邪魔しないで Here We Go!”の風格を太い二本柱に立て、“私のなんにもわかっちゃない”や“青春Say A-HA”など小気味良い鉄壁のダンス・トラックで固めた作りからは、クセのある情緒で軽やかに押し切るつんく流儀の素晴らしい健調ぶりが堪能できる。“What is LOVE?”を開放的にしたような“ロマンスに目覚める妄想女子の歌”、ストレンジな“CHO DAI”、さらに3組に分かれたユニット曲も良い。“女子かしまし物語”や20周年企画の“愛の種”もボートラ的に用意しつつ、本筋だけでも聴き応え十分な力作だ。
