50年近いキャリアを誇るコーラス・グループ、スタイリスティックスが今年も日本のクリスマスに、とろけるほどの甘さ香るハーモニーをお届け! 12月12日(火)から12月28日(木)の約2週間に渡り、Billboard Liveで来日公演を行う。

2016年のライヴ映像
 

フィリー・ソウルを代表するグループとして不動の人気を誇り、その天空にまで届くようなファルセットと絹織の如きハーモニー、さらにゴージャスかつ丹念に磨き上げられたソウル・サウンドで幅広い世代のリスナーを魅了し続けるスタイリスティックス。バイオグラフィーは先日にBillboardのオフィシャルサイトで公開された、林剛氏による濃厚なロング・コラムに詳しいのでここでは割愛するが、多くの日本人にとっては、キムタク出演のCMで、邦題〈愛がすべて〉として知られる代表曲“Can't Give You Anything(But My Love)”が使用され、リヴァイヴァル・ヒットしたことが記憶に新しいのではないか。

※CM楽曲で歌っているのはスタイリスティックスではなく、ゲイリー・アドキンス

現在、長年メイン・ヴォーカルだった〈至高の裏声〉ラッセル・トンプキンス・Jrは離脱しているものの、後釜のハロルド・“イーバン”・ブラウンが、ラッセル不在を補って余りある歌唱で枯れることのない輝きをグループにもたらし、エアリオン・ラヴとハーバート・マーレルのオリジナル・メンバー2人に、2011年より新加入のジェイソン・シャープを加えた4人組として、何度目かの最盛期を迎えている。なお、ラッセルは現在〈ニュー・スタイリスティックス〉を率いており、このあたりの本家を競い合う感じは、上記CMの文脈もありつつ、〈新しい地図〉云々の動きと重なって見えなくもない。

75年のライヴ映像
 

なお、スタイリスティックスのクリスマス時期における来日公演は、2007年に東京のBillboard Liveがオープンして以来、毎年の恒例となっているそうで、同クラブでこなしたステージの数は、なんと200以上にも及ぶとのこと。彼らにとっても、10年近く聖夜を過ごしてきた、特別な場所であることは間違いない。さらに、92年にはクリスマス・ソングを採り上げたアルバム、その名も『Christmas』をリリース(2008年に新装盤でリイシュー)しており、聖夜の気分に寄り添うパフォーマンスはお手のもの。例年、公演の終盤では、クリスマス・メドレーを披露しているが、今回も極上のハーモニーで会場を親密かつ厳かなムードに染め上げてくれるだろう。

『Christmas』収録曲“When You've Got Love, It's Christmas All Year”
 

また、足しげく来てくれているだけあって、日本にかなり精通しており、数年前の公演では、女性にアプローチをされて……といった旨のMCに〈ダメよダメダメ〉を挟み込んでくるなど、サービス精神も旺盛のよう。今回の来日では、新ネタが披露されることも期待だ。〈PPAP〉あたりがさもありなんだが、上記エピソードのように、小話のなかで〈35億〉を入れてくるなど高度なスキルを発揮してくる可能性もあり、ちょっと油断ならない。

いずれにせよ、スタイリスティックスにとっても〈ホーム〉であるBillboard Liveでのクリスマス公演は、最高にハッピーでスウィートな一晩となるだろう。2017年の聖夜をとびっきりロマンティックに過ごすには、彼らの歌声が不可欠だ。

 


LIVE INFORMATION
2017年12月12日(火)、19日(火)、28日(木) Billboard Live OSAKA
1stステージ 開場17:30/開演18:30
2ndステージ 開場20:30/開演21:30
サービスエリア 13,000円/カジュアルエリア 12,000円(1ドリンク付き)
※12月19日公演のみ サービスエリア 18,000円(クリスマスプレート&グラスシャンパン付き)/カジュアルエリア 13,000円(グラスシャンパン付き)
★詳細はこちら

2017年12月14日(木)~15日(金)、12月21日(木)~25日(月) Billboard Live TOKYO
・平日
1stステージ 開場17:30/開演19:00
2ndステージ 開場20:30/開演21:30
・土日・祝
1stステージ 開場15:30/開演16:30
2ndステージ開場18:30/開演19:30
サービスエリア 17,000円(クリスマスプレート&グラスシャンパン付き)/カジュアルエリア 11,000円(グラスシャンパン付き)
★詳細はこちら

■メンバー
エアリオン・ラヴ(ヴォーカル)
ハ-バート・ムレル(ヴォーカル)
ハロルド・“イーバン”・ブラウン(ヴォーカル)
ジェイソン・シャープ(ヴォーカル)
ステファン・マイアーソン(キーボード)
マックス・ホーニグ(キーボード)
ラザフォード・ゲイ・ジュニア(ギター)
ミゾブチ・テツヤ(ベース)
オースティン・マーロウ(ドラムス)