自転車の事故で手を骨折するというアクシデントに見舞われたキーノだが、サード・アルバムのほうは無事に到着した。ドラムンベース・トラックとピアノでシンプルに構成された“Piano Only”に代表されるように、鍵盤の活躍が全体をリリカルなものにしているのが特徴だろう。アビー・ローズやベッカ・ジェーン・グレイなどシンガーをフィーチャーしたヴォーカル曲も、例に漏れず繊細で美しい仕上がり。