ソロ・プロジェクトのMANNERSに続いて、見汐麻衣が本名名義による初作を作り上げた。歌謡曲とニューミュージックを意識して制作したとのことだが、あだち麗三郎のアーバンなサックスが舞うグルーヴィーな“たしかに愛を”など、高い強度のポップスを真摯に追求する様子が窺えて、思わずこちらも気が引き締まる。ジャジーなムードに彩られた“1979”をはじめ、深い夜の底へと引き込む力を備えたスロウも魅力的だ。