COLUMN

【特集:OPUS OF THE YEAR 2017】リル・ウージー・ヴァート『Luv Is Rage 2』 トラップまみれな一年を象徴する一作

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トラップ中心にビッグな作品が連発されたUSヒップホップの2017年

 どんどんミックステープ・スターがメジャーの舞台に……という次元から一歩進んで、最近はだんだんYouTuber的なノリの者も含めてラッパーたちの低年齢化がさらに進行し、全容を把握するのがもはや困難なUSのヒップホップ・シーン。そういった先物買いは個々に任せるとして……ウージー同様にアトランティックが猛プッシュするコダック・ブラックやミックステープ『Lil Pump』でブレイク済みのリル・パンプといったフロリダ勢の飛躍が目立ったなかで、2017年もやはりアトランタ勢は強かった。2016年末の原点回帰作で復権したジーズィや、安定飛行の2チェインズ、そしてグッチ・メインといったキャリア組はもちろん、21サヴェージやサーベイビー、ウージーとも仲良しなプレイボーイ・カルティといった新進まで、作品のクォリティーは流石だった。他に注目の動きとなると、旧来のミクスチャー~ニュー・メタル的な価値観も踏まえたロック寄りのスタイルがポスト・マローン以降さまざまな形で目立つようになってきており、よりパンキッシュなロックスター感を標榜したエモ・トラップと括られる一群の動きは危なっかしくも楽しみなところ。もちろんブライソン・ティラーらR&B方面にその陶酔感を拡げる面々の活躍も光っていた。

ジーズィ『Trap Or Die 3』収録曲“Never Settle”

40周年プレイリスト
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