OPUS OF THE YEAR 2017
[特集]2017年の100枚+
ゆく年くる年。ゆく音くる音。ゆきゆきて音楽――2017年もいい作品は山ほどあった!という感慨を抱きしめながら、晴れやかに翼を広げて、新しい年へ飛び立つ準備はもうできていますか? 最高だった作品の数々をここで改めて振り返っておきましょう!

★bounce編集部の選ぶ2017年の100枚・前編
★bounce編集部の選ぶ2017年の100枚・後編
★100枚では語り尽くせない2017年の音楽トピック
★bounceライター陣28人の選ぶ2017年の〈+1枚〉
★bounce編集部スタッフの選ぶ2017年の〈+10枚〉

 


GOOD RECYCLER

1. きれいなひとりぼっちたち ユニバーサル
2. Plastic Tree Tribute~Transparent Branches~ ビクター
3. AKG TRIBUTE キューン
4. WHERE, WHO, WHAT IS PETROLZ? ビクター
5. T. Rex Tribute~Sitting Next To You~presented by Rama Amoeba ビクター
6. Thank You Disney avex trax
7. SLY 5TH AVE. The Invisible Man: An Orchestral Tribute To Dr. Dre Tru Thoughts
8. SHEILA E. Iconic: Message 4 America Stiletto Flats
9. GREGG ALLMAN Southern Blood Concord

 カヴァー、リミックス、リアレンジなど、リサイクルと言ってもさまざまですが、2017年は周年タイミングも絡んで邦楽のトリビュート盤が多かった印象です。2016年末の銀杏BOYZトリビュートから、Plastic Treeのデビュー20周年〈樹念〉盤、アジカンの結成20周年記念盤、ペトロールズ『仮免』10周年記念盤まで対象もいろいろでした。凝った構成のT・レックス・トリビュート、いつも高水準なディズニーものも流石。一方ではドクター・ドレー曲を取り上げたスライフィフスアヴェニュー、メッセージ・ソング主体のシーラE、そして遺作となったグレッグ・オールマン……。

 


SOUNDTRACK

1. Fast & Furious 8 Atlantic
2. Fifty Shades Darker Republic
3. Hidden Figures I Am Other/Columbia
4. Baby Driver Columbia
5. ONEOHTRIX POINT NEVER Good Time Warp
6. T2 Trainspotting Polydor
7. Gimme Danger Rhino
8. Havana Meets Kingston VP
9. 僕たちがやりました origami

 サントラ単体での機能性という意味では、ミーゴスら旬な顔ぶれのショウケースだった「ワイルド・スピード ICE BREAK」が最大の一枚でしょうか。また、ゼイン&テイラー・スウィフト“I Don't Wanna Live Forever”など規定演技のアトモスフェリック選手権な内容が官能的な本編にもマッチした「フィフティ・シェイズ・ダーカー」、ファレルがゴスペル風味を活かした「ドリーム」も上々でした。一方、本編での音楽の使われ方も含めて話題だったのが「ベイビー・ドライバー」。さらに、OPNによる視覚的音像の「グッド・タイム」、名作の続編「T2 トレインスポッティング」と、何だかイギー・ポップの声をよく聴いたような……となると「ギミー・デンジャー」もありましたね。TVドラマの劇伴では「僕たちがやりました」が豪華でした!

 


BIG COLLABORATION

1. FAITH EVANS & THE NOTORIOUS B.I.G. The King & I Rhino
2. LINDSEY BUCKINGHAM & CHRISTINE McVIE Lindsey Buckingham & Christine McVie East West
3. FAT JOE & REMY MA Plata O Plomo RNG
4. 橋本絵莉子波多野裕文 橋本絵莉子波多野裕文 キューン
5. COLDCUT X ON-U SOUND Outside The Echo Chamber Ahead Of Our Time
6. CHAZ BUNDICK MEETS THE MATTSON 2 Star Stuff Company
7. Alfred Beach Sandal+STUTS ABS+STUTS SPACE SHOWER
8. WONK X THE LOVE EXPERIMENT BINARY SWEET SOUL
9. BNQT Volume 1 1965

 連名でのコラボ作品はもちろん、パーマネントな新プロジェクトの発足も含めて自由な盤上交流は2017年も引き続き盛んでしたが、単曲でのコラボレーションがまったく物珍しくなくなっているだけに、わざわざアルバム・サイズで合体することにはやはり強い意味が感じられるもの。フェイス・エヴァンスの疑似デュエット作、フリートウッド・マック人脈やテラー・スクワッド勢の各リユニオンもの、チャットモンチーの橋本絵莉子とPeople In The Boxの波多野裕文、トロ・イ・モワことチャズ・バンディックとマットソン2と、しっくり馴染んだナイスなコラボはどれも収穫でしたが……豪華メンバーによるBNQTやドリームカーにはやはり嬉しい驚きがありました!