クラシックのみならず、音楽の歴史全体に多大な影響を与えた大作曲家ドビュッシーの没後100年を記念した1枚。詳しい方へはパユ、シャマユ、コセ、ラングラメらが揃っての室内楽作品新録音、という情報だけで充分だろう。印象主義という言葉のイメージから雰囲気で捉えられがちなドビュッシーだが、実は形式に対して並外れたセンスを持つ作曲家であった。これはそうした部分まで伝わってくる名演で、ドビュッシーの真髄に触れることができる内容といっても過言ではない。音があるべき場所にあることの快感を味わうことができる稀有な演奏。ドビュッシーよりブラームスが好き、という方にも薦めたい。