XXXテンタシオンやスモークパープと並ぶサウス・フロリダ・シーン隆盛の立役者として、そしてプレイボーイ・カルティやリル・ウージー・ヴァートらを輩出した〈SoundCloudラップ〉ムーヴメントの出世頭として。弱冠17歳のリル・パンプことガジィ・ガルシアは、間違いなく2017年のUSヒップホップを象徴する存在のひとりだろう。そんな彼のメジャー・デビュー作として昨年10月に配信リリースされた公式ミックステープがここにきてようやくフィジカル化。全米チャートで3位まで上昇した“Gucci Gang”を軸にわずか36分で15曲を駆け抜けていく内容は、そのインスタントな成り上がりぶりや数々の刹那的な振る舞いも相まってまさに〈新時代のパンク・ロック〉と呼ぶに相応しいスリルがある。