ガールズ・パワー全開のフィフス・ハーモニー時代に同性人気を固めたカミラが、このソロ・デビュー作ではブリブリの猫撫で声と吐息のような低音ヴォーカルを行ったり来たりしながら、殿方のハートも鷲掴み! ソン風の味付けが効いたヤング・サグ客演の“Havana”をはじめ、フランク・デュークスが中心となって用意したラテン・アーバン~レゲトン系(やその延長で手を伸ばしたレゲエ曲)でフェロモンを振り撒く姿にメロメロです。クエイヴォとのトラップな先行曲をアルバムから外したのも、メキシコ系キューバ人という出自を活かし、ソロ・シンガーとしての個性をアピールする狙いでしょう。情熱が迸るピアノ・バラードはグループを抜けたからこそ歌えたもの。文句なしの再出発盤です。