INTERVIEW

Ram『Just As I Am』 期待のR&Bシンガーが待望のフル・アルバムで表現した〈ありのままの自分自身〉とは

Ram『Just As I Am』 期待のR&Bシンガーが待望のフル・アルバムで表現した〈ありのままの自分自身〉とは

 「自分の最大の魅力を自分で考えるとしたら、〈染まりやすい〉というか、与えられたフィールドで戦うこと(歌うこと)ができるというところですかね」。

 自身の持ち味についてそのように自己分析するRam。AKB48の派生ユニットだったDiVAでプロのキャリアをスタートし、その後DJ PMX(DS455)の導きによってソロ・デビューを果たした彼女は、本人の言葉の通りにフィールドを選ばない柔軟な姿勢の持ち主なのだろう。ただ同時に、レッスンを重ねていた時代から親しんできた志向を貫いた結果、現在の環境に辿り着いたのはラッキーな出来事であり、引き寄せられた必然だったのかもしれない。

 「きっかけだったのはジャネット・ジャクソンの“All For You”ですね。スタイルを志向していたわけではないのですが、音楽や演技を習うアクターズスクールに通っていたので、R&Bやヒップホップのダンスや歌を意識することが多かったかもしれません。DS455の楽曲を聴いたことはありましたが、まさか私がDJ PMXさんの世界観に自分が入れるとは思ってませんでした」。

 そこから処女作となるEP『Ram.』を経て、このたび完成したのが初のフル・アルバム『Just As I Am』だ。

Ram Just As I Am plusGROUND(2018)

 「前回のEPとはガラッとイメージの違うものが出来て、また新しいRamを見てもらうことができるので嬉しいです。EPでは私の一部分しか表現できなかったのですが、今回はフル・アルバムということで、着飾らずに〈もっとありのままの私を表現したい〉という思いがあって。だから、タイトルになっている『Just As I Am』が最大のテーマです」。

 EPで先行披露されていたPMX制作の楽曲ではKOWICHIやAYA a.k.a. PANDAらとのコラボも実現させてきた彼女だが、アルバム用の新録曲はすべてKNUX a.k.a. Mr.AustinとZOT on the WAVEが共同でプロデュースにあたったもの。近年はpukkeyから「HiGH&LOW」絡みの曲まで裏方として成果を上げているKNUXと、FLY BOY周辺で手腕を発揮するZOT on the WAVE、そんな制作陣ならではの色調の変化はイントロに続くキャッチーな“Party Out”から如実に伝わってくるだろう。すべての作詞をSteekが手掛けたことも含め、同じチームで各曲をまとめ上げたことによって、彼女が〈Just As I Am〉と語る側面も多面的に強調されたようだ。

 「今回は楽曲のテーマなどを一緒に最初から考えることができて嬉しかったですね。作詞はすべてSteekさんなのですが、あらかじめ私自身の体験や友達との話などを基にしてストーリー仕立てで書いたものをお渡しして、じっくり話し合いながら書いていただきました。そういう意味で、今回の歌詞は私のイメージそのものと言っても差し支えないと思います」。

 そうした制作への取り組みの変化は、真摯に自身の表現と向き合うなかで、「私が感じているようなことを、聴いてくださる方にも体験してもらったり、共感してもらえるような歌を歌っていきたいと思った」結果のアプローチだという。

 「今回は歌詞制作に関わったこともあり、一曲の中でも感情の変化などの表現がフランクに伝わるよう歌いたいという気持ちがあって、そこは存分に発揮できたかなと感じています。ただ、いままで高音のキーをフルに使って歌うことなどなかったので、初めて高音ヴォイスに挑戦した“tears”はけっこう大変でした」。

 そのオリエンタルな旋律も印象的なスロウ“tears”や、「アップテンポなのに切なさの溢れてる感じが、聴いてる方に伝わればいいな」というバウンシーな“U & Me”、さらにLutez(KNUX & DJ Ryuji)がハード・ダンス調に仕上げたリミックスなど、全体の聴き心地は予想以上に多彩。そんな力作を引っ提げて、ここからのRamは〈ありのまま〉を具体的に届けていくことになる。

 「とにかくライヴしたいです! 1人でも多くの人にRamの曲を聴いて感じてもらいたいし、ライヴでもっともっとファンの方と繋がりたいです」。

 


Ram
大阪出身のR&Bシンガー。4歳の頃に劇団に入り、小学生でアクターズスクールに入るなど、早くからパフォーマーとしての道を志す。その後はシンガーとしても修練を積み、2011年にAKB48の派生ユニットであるDiVAのメンバー追加オーディションに合格。翌年のシングル“Lost the way”からグループに正式加入して活動を開始する。2014年11月のグループ解散を受けてソロに転向、HOOD SOUNDのオーディション優勝を経て、2015年にDJ PMXのシングル“It's Alright”にフィーチャーされて脚光を浴びる。2016年6月にはDJ PMXの総合プロデュースによるEP『Ram.』でデビュー。注目を集めるなか、このたび初のフル・アルバム『Just As I Am』(plusGROUND)をリリースしたばかり。