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――本編のネタについて。それぞれポイントや苦労した話などを教えてください。

①「voice from the heart」

設楽「まぁオープニングなので、なんか頭で考えることとか心の声とかを感じてもらえるようなですね。音声を録ってやったんですけど、やっぱり考えてやったのと実際に録ったのとではやってみるとだいぶ違ったりで、何回か直したよね。間を詰めたり、言い回しを短くしたりとか。結構これは時間かけてやったから、一番最初にやった時より随分良くなったよね」

日村「そうだねぇ」

設楽「練習しないと動きとかも合わせらんないし。結構こういう音を使ったネタとかって微妙な間で変な感じになっちゃうから」

日村「これはねぇ」

――今回は長ゼリフをサンプリングしていましたが、セリフを覚える量が減るとか、そのあたりはいかがですか?

設楽「そう、覚えなくていいっていうネタなんだけど、でも意外とこれに関してはタイミングがズレちゃうと音の方が勝手に行っちゃって話のつじつまが合わなくなっちゃうっていう」

日村「そうなんだよねぇ」

――逆に大変そうですね。

日村「この音より遅れて動いちゃうとヤバイし、音より若干早くするとか。ま、同時が一番いいんでしょうけどね」

設楽「だから練習は相当しましたよね。これは割と最初に音録ってやりましたね」

――顔や動きでの表現も音とうまく合っていて素晴らしかったです。

日村「あんまり顔もやりすぎちゃうとね、そっちのショーになっちゃうから、これはやっていて難しかったですね」

設楽「ま、割と音を使うネタってよくやるんですけど」

日村「去年もやったけどね」

設楽「そう、ちょっと去年〈あれ?〉ってなったところを、今回はそのリベンジみたいな感じでやったよね」

日村「リベンジだったね」

②「Air head」

――2番目に長いネタでしたね。

設楽「これ、やればやるだけ長くなっちゃったんですけど、初稿は全然違ったんですよ、台本の中とか。結構最初に書いたやつなんですけど、一番始めに〈まぁこんな感じなんだよなぁ、でもまだこのまんまだとなぁ〉と思いながら、一回日村さんに見せたら、日村さんに〈言いたいことはわかるね〉って言われて、俺すげぇ腹が立って(笑)」

一同「(笑)」

日村「はっはっはっはっはっはっは!」

設楽「覚えてないと思うけどさ(笑)。だから昔を思い出して〈もうこれゼッタイ面白くしよう〉って、そこからグワーッて書いたネタですね(笑)」

日村「そうだったんだ(笑)」

設楽「だからなんか昔の感覚でしたね(笑)」

日村「へー(笑)」

設楽「まぁ、たしかにその日村さんに見せた段階ではまだあんまり面白くなくて、〈言いたいことはわかる〉って感じだったんだよ、たしかに」

日村「そうだったんだろうね」

設楽「で、〈あの野郎~!〉って思いながらやって、割とそこからものすごい肉付けをしたんですけど。だから練習しながらもどんどん〈こーしてくれ、あーしてくれ〉って言っていたら、日村さんが途中で〈もうストップストップ! これ以上覚えらんない!〉って言ってね(笑)」

日村「そうそうそう。台本上は面白いんだけど、演じていくと思い付くこともあるじゃないですか。それでどんどん足されてきても、こっちはまだ覚えきれてないからね(笑)」

――セリフ量も多かったですよね。

日村「そうね。これはこいつが勝手にどんどん妄想していくっていうやつだからね」

――いろんな失敗エピソードが入っていましたが実話も?

設楽「思いっきり実話も入ってますよ。日村さんのドジはみんなのドジというかね(笑)」

日村「ふふふふ」

設楽「でも検尿のドジは俺がやったドジだけど(笑)」

日村「はははは」

設楽「でもおしっこしててコンビニの袋がバサッとなったのって日村さんだっけ?」

日村「あれ俺」

一同「(笑)」

日村「おしり拭いた紙で鼻かんじゃうやつは……」

設楽「あれ日村さんでしょ(笑)?」

日村「俺じゃないんだけど(笑)」

設楽「やってはないけど、そういう発想をしたとかいう話をしてたりしてね」

日村「だからあの時はそれ以外にもいろんなドジなやつを考えたよね」

設楽「でも圧倒的に日村さんのドジを入れましたね(笑)」

――ネタの最後のブラックさなども特徴的でしたね。

設楽「俺らのネタとして、昔っぽいのかもね」

日村「うんうん」

――タイミングなどは大変でしたか?

設楽「大した装置じゃないですけど、裏に隠し扉みたいなのがあって。全体通して最初のネタで見せないようにとかはやってましたけど、最後のタイミングとかは決まっていたからそんなに」

日村「ただ、だんだん不安になっていくみたいなのはあって難しかったですね。暗いから見えないものに怯えてるみたいなのとか」

設楽「前からこんな感じのネタはやってたりはしてたけどね」

日村「俺は最初の〈手作り〉っていうセリフがあったんだけど、俺〈て〉ってうまく言えなくて、すっごい〈っっっ……てぇ〉って変な感じになってね。さらりと言わなきゃいけないのに恐怖の間みたいになったりっていうのがありましたね」

設楽「そういうのあるね」

日村「今日はビデオ録りだからちゃんと言えなきゃいけないとかプレッシャーですよね」

設楽「あと、ネタでノートパソコンを用意してもらったんだけど、俺すごいやってる風に打つんだけどさ、誰かのいらないやつだったのか、こう打ってると(キーボードが)ポロポロ取れてきて(笑)。本番でネタやり始めたらすごいポロポロ取れるなっていうのがあったりね」

日村「あるよね」

設楽「本番でいきなり予定とは違った感じで置かれてるとかもたまにあるんだよね」

日村「わかる。あと、このネタって暗い中で座るじゃん。最初座ってて、だんだんこれって俺ちゃんとパソコンの方向いてるのかなとか、不安になるんだよね」

設楽「あーわかるわかる」

日村「パソコン探しちゃって、これちょっと曲がってないかなとか」

設楽「今回、このネタが始まる時が一番忙しいんですよね。他は間に幕間のVTRが挟まってたりするんですけど。で、割とVTRが流れてる時は後ろもその光で明るいから見えるんですけど、ここはオープニングから一番短くて、なおかつ全とっかえで着替えも結構時間かかる感じで、ギリギリで舞台の位置について、パソコンのカチャカチャカチャっていう音から始まるからね。大変だね」

日村「超不安になるの」

設楽「だから昔はよく、お互いを触るんですよ。立ち位置とか、ヒザ触ったりとか。自分だけ前に出てたりしたらやばいってのがあるからね。でも今回のこのネタの場合はお互い背中合わせだからね、不安だよね。だから、定規とか使う物をいろいろ確認して。後半で出てくる小道具の位置とかね」

日村「あったね」