劇団イキウメの舞台「散歩する侵略者」の映画化も素晴らしかったが、本作はWOWOWで放映された映画本編のスピンオフを劇場版用に再編集したもの。どちらも監督は黒沢清だが、このスピンオフの方が傑作と断言してしまいたい! まず注目すべきは脚本である。「蛇の道」以来19年ぶりに高橋洋とタッグ! その影響か、本作は90年代後半あたりのプログラム・ピクチャーな黒沢清の味わいも満点! 白眉は、医者に乗り移った宇宙人の東出昌大(「クリーピー」に引き続き怪演!)が病院を歩くと、周囲の人々が順々に吹っ飛んでいく場面は鳥肌もの。