中学生の時に弾き語りライヴを始め、関西の新人発掘プロジェクト〈十代白書 2016〉の準グランプリ受賞を経て、タワレコのレーベルから世に出た2001年生まれのシンガー・ソングライター。昨年のメジャー・デビューから1年足らずで届いた初のアルバムは、インディー時代からの通算4枚のシングル曲を満載し、資料が言うところの〈青の時代〉を総括するベスト盤のような内容になっている。代表曲“好-じょし-”がMixChannelのダンス動画で広まったように同世代女子の心に刺さる詞世界が美点だとしても、雰囲気のある歌唱と曲作りの妙は〈現役女子高生〉というイメージで聴き手を限定するものではない。ベーシストの岡部晴彦(真心ブラザーズ、セカイイチ他)による、素材の味を活かしたアレンジも好印象だ。

 


現役女子高生シンガソングライターによるファーストアルバム。インディーズ時代の曲から未発表曲、人気曲にアレンジを加えた新録バージョンなど14曲を収録。3曲ある“○○さいのうた”シリーズを聴けば、子供から大人へ変わる途中のもどかしさに思わず胸が切なくなる。