2016年1月のブルーノート・レーベルからの第1弾アルバムから早2年。いよいよ待望のニュー・アルバムが届けられた。前作同様、ミニマルなアプローチから発生するエレクトロニカ的な質感はそのままに、内省的でありつつも以前より高い熱量が感じられる。イメージで例えるなら、さしずめ青い炎。同バンド出現以降、日本国内においても同様のアプローチを試みるピアノ・トリオが増えたが、やはり本作を聴けば1歩も2歩も先を行っている。ドラム、ベースを絡み合う計算されたピアノのリフ、それが展開する度に微妙に表情を変えながら厚みが増すさま、そこに見え隠れする抒情。間違いなくオリジナルのサウンドが確立しつつある。