歌とラップの両刀使いでドレイクの向こうを張るようなカナダ出身の25歳。メジャー第2弾となる1年半ぶりの新作でもプレイ・ピカソやハッピー・ペレスの援護を受け、前作での“Luv”と同じくベニー・ブランコとカシミア・キャットが関与した“Hypnotized”のようなダンスホール調も飛び出すが、今回は複数のゲストを招いている。特に主役が歌う曲は、“Real Thing”でフューチャー、“Hillside”でウィズ・カリファ、“Dance For Me”でナヴ、パロマ・フォードがセクシーな声を添える“Connection”でファボラスと絡んで新風を注入。とはいえ、“Old Friends×New Foes”のようにトラップ調のビートを基調にして歌とラップで別人になる七変化ぶりは変わらず。トロピカル・ハウス風の“Skrt Skrt”で甘いハイトーンの声を放ち、ワン・ダイレクション“You & I”使いの“Hate To Say”でジェイ・Zばりにラップする器用さよ。スティング“Shape Of My Heart”使いで50セントを迎えた“Pieces”を山場としてドラマティックに迫る快作だ。