名曲と名唱の揃ったチャーリー・プースの代表的な仕事を紹介!

LIVINGSTON TAYLOR Blue Sky Whistling Dog(2014)

リヴ御大がバークリーで教鞭を執った際の生徒だった縁から、チャーリーは全編の共同プロデューサーに大抜擢! 在学中から突出した才を見せていたのだろうが、カントリーやゴスペルを交えた意匠に合うソングライトもコーラスも現在の姿に直結するはず。

 

PITBULL Globalization Mr.305/Polo Grounds/RCA/ソニー(2014)

最初期のコライト仕事となるのが、DJフランクEがプロデュースに携わったワールドワイド番長の“Celebrate”。キーとなるフック部分はレア・アース“I Just Want To Celebrate”のそのまま引用なので関与の度合いは不明ながら、業界への顔見世は果たした。

 

JASON DERULO Everything Is 4 Beluga Heights/Warner Bros./ワーナー(2015)

この人気者のアルバムでは2曲をプロデュース。クック・クラシックスとコリパークと共同制作した“Pull-Up”もいいが、単独で手掛けた“Broke”はトラップのリズムとアーシーな演奏に大らかなコーラスを合わせたミクスチャー感覚がいま聴くと明快にチャーリーらしくてポップ。

 

VARIOUS ARTISTS Furious 7 Atlantic/ワーナー(2015)

ウィズ・カリファとの“See You Again”を収めたサントラ。ポール・ウォーカーとの別れを背景にした同曲は全米チャート首位を12週キープして2015年を代表するヒットに。実際に事故死した友人を想って綴った内容とその美声によって、チャーリーの名前は世界に広がった。

 

CEELO GREEN Heart Blanche Atlantic(2015)

勢いに乗るチャーリーは本作で“Working Class Heroes(Work)”を主役のシーローと共同プロデュース/ソングライト。プリンスやレベル42などを連想させる未来的なポップネスとゴスペル感覚を備えた、キャッチーなニューウェイヴ・ファンクに仕立てている。

 

TREY SONGZ Trigga Reloaded Songbook/Atlantic(2015)

この時期の色男トレイらしいMVの出来映えも相まってプラチナ・ヒットを記録したセクシーなスロウ“Slow Motion”も作家チャーリーによる代表曲のひとつ。この後にチャーリーの“Left Right Left”を手掛けるジェフロ・コーズと共同プロデュースにあたってもいる。

 

THOMAS RHETT Tangled Up Big Machine(2015)

旧来的なカントリー観とは無縁な、いわゆる〈ブロカントリー〉を代表するハンサム野郎の、ランチマネー・ルイスを交えたポップな佳曲“I Feel Good”はチャーリーとの共作。TOTOやビル・ウィザーズも薫るグルーヴィーなカクテル・ディスコはチャーリーの作風にも通じるか。

 

CHARLIE PUTH Nine Track Mind Atlantic(2016)

全英1位を獲得したレトロ・オマージュの“Marvin Gaye”を筆頭に、フランクEの手掛ける真摯なバラード“One Call Away”、セレーナ・ゴメスとの“We Don't Talk Anymore”という連続ヒットを生んだ端正な初フル・アルバム。他にもJR・ロテムら腕利きの並んだ盤石の一枚だ。

 

VARIOUS ARTISTS 808 Atlantic(2016)

TR-808の魅力と歴史を解き明かす同名映画の、アーサー・ベイカーらが監修したサントラ。アフリカ・バンバータからマン・パリッシュ、808ステイト、リル・ジョンまでの歴史的な音源が並ぶなか、リル・ウェインとチャーリーの新曲“Nothing But Trouble”が収録。

 

VARIOUS ARTISTS Sounds Of The 80s Volume 2 BBC/Sony UK(2016)

BBCによるこの種のカヴァー企画盤では『BBC Radio 1's Live Lounge 2015』で歌ったビー・ジーズ“How Deep Is Your Love”も良かったチャーリーだが、こちらではチャカ・カーンの名曲“Through The Fire”を披露している。誠実な歌唱がこれまたなかなかの聴きもの。

 

LITTLE MIX Glory Days Syco/Columbia/ソニー(2016)

破竹の4人組が初の全英No.1を記録したヒット・アルバム。縁深いメーガン・トレイナーらも制作陣に名を連ねるなか、チャーリーはお得意のレトロ・モダンな意匠を施した“Oops”をプロデュース。自身のヴォーカルでも板に付いたオマージュ紳士ぶりをしっかり見せつけている。

 

MAROON 5 Red Pill Blues 222/Interscope/ユニバーサル(2017)

バンドの形態をいよいよ超え、メインストリームの敏腕クリエイターたちが技量を競う場となっている近年のマルーン5だが、その最新作でチャーリーはドラマティックな“Lips On You”を共作し、ジェイソン・エヴィガンと共同プロデュース。マイルドな歌い口も主役に合っている。

 

ZARA LARSSON So Good Epic(2017)

スウェディッシュ新星の世界進出アルバムにて、タイ・ダラー・サインを迎えた表題曲をチャーリーとダニーボーイスタイルズが共同プロデュース。起伏の少ない旋律とシンプルなループを備えた直球のR&Bチューンは、主役が好む往年のビヨンセに寄せたムードも感じられる。

 

G-EAZY The Beautiful & Damned BPG/RVG/RCA/ソニー(2017)

ケラーニらも含めて関係の深い人気ラッパーの最新作では、“Sober”を制作してフックも担当。ラッパーとサシでコラボしたシングル曲は久しぶりだが、もともとはエスター・ディーンらと数年前に書いた曲を転用したものだという。結果的に、薄暗いドラマ性が漂うエミネム風のトラックは主役にもピッタリだ。