NEON FINGER
愛と憧憬に満ちたモダン・ファンクの注目ブランド

 欧州の好事家たちが〈ブギー〉を合言葉に80sファンク~ディスコ~ブラコンなどを再定義して楽しみはじめたゼロ年代半ばから、それと隣接したユーロGの隆盛、あるいは疑似80sのエレクトロ・ファンクを創作してきたクローメオらの活躍、ブギー・ファンクを唱えるデイム・ファンク周辺、そしてダフト・パンクによるメインストリームでの復権……と、同時多発的な動きが束ねられる格好で、ざっくりした意味のブギー/ファンク/ディスコの流行はこの10年ほど顕在化し、もはやトレンド視するのも妙なほど1つの作法として定着している。ってところで、より趣味性丸出しで80sファンク再現に取り組むスペインのレーベルがネオン・フィンガーだ。ここでは入手が容易になった3作品をまとめておこう。

THE APX Electrik Funk The Sleppers/Neon Finger/BBQ(2018)

 まずはイヴリン“シャンペン”キング“I'm In Love”のカヴァーで注目されたアトランタの夫婦デュオ、APXの初作『Electrik Funk』。レネ&アンジェラを思わせる佇まいの通り、シンセ・ベースやヴォコーダーを駆使し、シャラマーやレイディオ、リック・ジェイムズらと同時代の産物と言われても疑えない楽曲を披露している。タキシードのように現代的な解釈を織り込むのではなく、そのまま憧れを形にしてみたような無邪気さが楽しい聴き心地の理由かもしれない。

 

TEDDY MIKE On Point Neon Finger/BBQ(2018)

 続いてのテディ・マイクは、主にユーロ圏のモダン・ファンク作品で演奏してきたカナダ在住のマルチ・プレイヤー。その初作となる『On Point』は小気味良いギターとシンセを軸にした(良い意味で)テンプレートのようなインスト曲集に仕上がっていて、これもまたヒネリのなさがやたら気持ち良いのだ。

 

VARIOUS ARTISTS We Love You Roger Neon Finger(2018)

 で、最後の『We Love You Roger』は、ドイツのファンクマスター・オゾンやシン2といった有名どころ(?)を中心に、ユーロ・ファンカー~トークボクサーが集まって故ロジャー・トラウトマンへのトリビュート盤。ザップ/ロジャーのカヴァーが皆無なのも好感が持てるし、そうじゃなくてもトークボックスものが好きな人なら無条件でOKのはず!