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鈴木愛理のこれまでのキャリアと『Do me a favor』をバックアップする多彩なクリエイターたち!

 これまでの鈴木愛理のキャリアを追ってきた人なら、『Do me a favor』を援護する作家/クリエイター陣の多くが、以前から彼女の楽曲に関わってきたことに気付くはずだ。そもそも2002年、8歳でハロー!プロジェクト・キッズに合格した愛理は、モーニング娘。“がんばっちゃえ!”への参加を経て、当時のハロー!プロジェクト最年少ユニット=あぁ!に抜擢され、2003年に“FIRST KISS”でデビュー。その後、キッズの仲間たちと2005年に結成したのが、2017年に解散した℃-uteだった。その初作で“タイムカプセル”を編曲したAKIRAは、2016年の“Summer Wind”に至るまで継続的に℃-uteのアレンジに関わっていくことになる。

 また、その活動と並行して2007年に結成されたのが、バンド・サウンドで人気を博したBuono!だ。“恋愛♥ライダー”で知られるAKIRASTAR、“ロッタラ ロッタラ”などの井上慎二郎、その両方を作詞した大御所の岩里祐穂……と、そこで愛理と出会った名前が『Do me a favor』にも並ぶ様に感慨を覚える人は多いだろう。そんなBuono!の活動休止前の最後のシングル“ソラシド~ねえねえ~”(2016年)を書き下ろしたのが、赤い公園の津野米咲だったことも忘れちゃいけない(彼女は℃-uteに“夢”も提供)。

 もちろんそれ以外の顔ぶれも『Do me a favor』では重要だ。日本のR&Bサウンドを牽引してきた今井了介(安室奈美恵、DOUBLE、TEE他)やUTA(三浦大知など)、山木隆一郎、あるいはハウスを基盤にダンサブルなポップ作品を数多く送り出すJazzin'park、主役と世代の近いシンガー・ソングライターの山崎あおい、そしてSCANDALやSPICY CHOCOLATEとのコラボに至るまで、多彩な才能たちがこの経験豊かな〈新人〉の門出を盛り上げている。 *出嶌孝次

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