INTERVIEW

STRUGGLE FOR PRIDE『WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE.』 FEBBや杉村ルイらと表現した〈東京〉の音

『WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE.』に集いし仲間たち

 『WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE.』にはさまざまなメンツが参加しているが、〈狙って豪華にしました〉的なものではなく、〈自然と仲間が集まったんだろうな~〉と思わせ、そこにSTRUGGLE FOR PRIDE(以下:SFP)の粋を感じる。90年代頭に下北沢のZOO(後のSLITS)で初めて挨拶して以来、今里がずっと慕ってきたECDをはじめ、NIPPSやNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDのGORE-TEX、FEBB AS YOUNG MASONにKNZZ、敵刺といったゲスト・ラッパーはいずれも東京のストリートに根差した活動で知られ、SFPとはイヴェントで顔を合わせる機会も多々。FEBBとKNZZにJ-SCHEMEを加えたDOGGIESが、EPの表題をSFPの2006年作『YOU BARK WE BITE』からそのまま取ったというエピソードも追記しておこう。

 で、KNZZの『Z』(2016年)にも関与し、SFPの新作でも複数の曲で腕を振るうBUSHMINDは、遡ること中学時代から今里と遊び仲間だったそうで、『LIVE AT SLITS』として音盤化されるECDの95年のライヴも一緒に観ていたとか。そして、そのBUSHMINDとBBHで活動を共にするビートメイカーのDJ HIGHSCHOOL(“HOW CAN YOU STOMP”と“WATCHING HER SWAY”を提供)、DJ HIGHSCHOOLとのコラボEP『I'M YA BOY』のリリースを控える名古屋のMC KHAZZ(“WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE.”に客演)……と、芋づる式で輪が広がっていくわけだ。

 そのほか、ZOOの常連であったカヒミ・カリィは  “REFLECTOR”(2006年)と“SILVER MACHINE”(2009年)に続いて今回が3度目のSFP作品への参加となり、“NOTHING TAKES THE PLACE OF YOU”で演奏を任されたフォーク・ロック・バンドのOHAYO MOUNTAIN ROAD率いる酒井大明はもともとBREAKfASt――2007年にSFPとスプリット盤『El Burrito's』を発表し、SFPの現ドラマーである陽もかつて在籍――のメンバー。そう、一見とっ散らかっているように思えるラインナップながら、本人たちが意図したかどうかは別として、〈これまでの活動を総括する〉というテーマにも沿う結果に。『WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE.』の顔ぶれは、東京という街でSFPが真剣に遊んできたからこそ実現できたのである。 *bounce編集部

『WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE.』に参加したアーティストの作品。