DISCOGRAPHIC THE TEMPTATIONS
テンプテーションズを知るための24枚

THE TEMPTATIONS Meet The Temptations Gordy(1964)

エディをリードに据えたデヴィッド加入後の初シングル“The Way You Do The Things You Do”がついに全国区ヒットとなって急造された初のアルバム。61年からのシングルAB面をそのまま収めたため、件のヒット以外は解雇されたエルブリッジが歌っている。個々の粗削りな歌声が熱い。 *出嶌

 

THE TEMPTATIONS The Temptations Sing Smokey Gordy(1965)

テンプスを成功に導いたスモーキー・ロビンソンのペンによる曲だけを歌った大ヒット作。再収録した“The Way You Do The Things You Do”やメアリー・ウェルズ“My Guy”へのアンサー“My Girl”などのヒットに加え、ミラクルズの名曲もカヴァー。ドゥワップの薫りも色濃く残す。 *林

 

THE TEMPTATIONS The Temptin' Temptations Gordy(1965)

デヴィッドが抑制を効かせて歌う流麗な“Since I Lost My Baby”は後にルーサー・ヴァンドロスがカヴァー。これを筆頭に本作でもスモーキーの曲を中心に歌うが、エディのハイテナーが冴える“The Girl's Alright With Me”は初期のノーマン・ホイットフィールドが手掛けた屈指の名曲だ。 *林

 

THE TEMPTATIONS Gettin' Ready Gordy(1965)

R&Bチャートで破竹の勢いを誇った双頭スター時代の代表作。スモーキー作の爽やかな“Get Ready”ではエディが、流麗なハーモニーの“Ain't Too Proud To Beg”ではデヴィッドが各々リードを担当し、全体的にも上昇気流のポジティヴな雰囲気が漂っている。ノーマンも含めて多彩な面々が後見。 *出嶌

 

THE TEMPTATIONS With A Lot O' Soul Gordy(1967)

スモーキーよりノーマンの制作曲が多くなったアルバム。“(I Know)I'm Losing You”をはじめ、デヴィッドの荒々しい声を活かしたプレ・サイケ・ソウル的な曲が目立つが、エディがメインで歌う“You're My Everything”のような初期テンプス路線のバラードも聴かせる。 *林

 

THE TEMPTATIONS Wish It Would Rain Gordy(1968)

デヴィッド在籍時の最終作。ドラマティックなコーラスを備えた表題曲が全米4位まで上昇したほか、スムースな“I Could Never Love Another(After Loving You)”や“I've Passed This Way Before”など去り行くエースに花道を作ったような楽曲が多い。一方ではサイケ路線の前ぶれも潜む。 *出嶌

 

THE TEMPTATIONS Cloud Nine Gordy(1969)

前年に加わったデニスがメインで歌い、ノーマン(とバレット・ストロング)のカラーに染まりきったサイケ・ソウル作品。スライに刺激されたタイトル曲や、全員でマイクを回した長尺の“Runaway Child, Running Wild”など、前半の男臭いファンキー・ソウルは斬新極まりない。 *林

 

THE TEMPTATIONS Puzzle People Gordy(1969)

同時期のインプレッションズらにも似た雰囲気で佇むジャケの通り、ノーマン主導のコンシャス路線にさらに踏み込んだ〈69年〉的な傑作。ビートルズ“Hey Jude”を含む意図も明白で、ファンキーな突貫力のある“I Can't Get Next To You”は“My Girl”ぶりに全米総合チャートを制した。 *出嶌