グラスゴーの3人組が、グレッグ・カースティンやスティーヴ・マックら初めて外部プロデューサーを迎えて仕上げた3年ぶり3枚目のアルバムだ。抜けの良いドラムスや煌びやかなシンセなど相変わらず80sエレポップ色を全開にしつつ、トラップっぽいプロダクションをはじめ、グレッグとの制作の舞台になったUSのトレンドを彼女たち流に咀嚼。ナショナルのマット・バーニンガーがゲスト参加した“My Enemy”からは、これまで世界観を慎重に守ってきた3人がより外へ外へと視野を広げる様子も浮かんでくる。一見センセーショナルな表題に込められたメッセージは〈愛を信じることの大切さ〉。パーソナルな内容でありながら、同時にキャリア史上もっともポップに開けた傑作が誕生した。