前作から約8年の間に紆余曲折あったが、結成20周年にケイゾウ、マーヤ、ゾニーによる初フル・アルバムが聴けるのだからすべてを肯定しよう。結成当初のベースレスに回帰し、2コードの激烈なブルース・ロック“wasteland”を筆頭に、ザ・フーばりのパワー・ポップ、サイケなアート・ロック、気怠い変拍子のブルース など濃密極まる10曲26分。粗にして野だが卑ではない、八方破れの内に独自の品格を持つロック美学は不変。