岩下和了(岩下食品 代表取締役社長)

1、カーネーションと私
カーネーションの音楽には(聴くべき)ロックの歴史が詰まっているよう。中高時代、学校から帰宅するとすぐに兄のレコード棚からビートルズやボブ・ディランやフランク・ザッパやトッド・ラングレンやXTCやらを引っ張り出して、聴き漁った。あの時代の感覚。直枝さんのザッパ論を読んでも、その奥の奥にある音楽を探究する姿勢が、私達音楽ファンのマニア心と重なり、先生に花丸を貰ったようで嬉しくなった。かつてのロック名盤は、今聴くと当時のスタジオ録音芸術ゆえの密室作品感があるけど、カーネーションはそれをずっと〈肉体的〉な躍動を伴って昇華させてこられたことに敬意を覚えます。スタジオ盤に覚える、痛快なるライブ感! それは最高の最新曲に至るまで。マニアックで叙情的なのに、肉体派でもある。それが私のカーネーションのイメージ。ずっと、孤高の存在です!

2、これからのカーネーションに望むこと
84年にBright Young MUSEUM Workers(陽気な若き博物館員たち)のひとりだった直枝さん。(ボッカチオ84としても出演された博物館ライブも行きました。最後は“いたち野郎”でしたね!)今、私がNew Ginger MUSEUM(岩下の新生姜ミュージアム)の館長になったのも、18歳の私の憧れが三十数年の時を超えて、実を結んだのかもしれません。今も、自分が運転する車がゆっくりと曲がるとき〈緩やかなカーブで目が覚める〉と歌っていることがある。これからも、ずっと、ときどき変な音をぶち込んで覚醒させながら、次々、新しい世界へ連れていってください。

岩下和了(いわしたかずのり)
岩下食品株式会社代表取締役社長。66年、栃木市生まれ。慶応大卒。住友銀行を経て93年、同社入社、2004年から現職。同社はしょうが漬け、らっきょう漬けで日本一のシェアを持つ。2015年6月、岩下の新生姜ミュージアムを開館(館長)。趣味は音楽鑑賞、Twitter(苦笑)。 https://twitter.com/shinshoga

 

小池杏奈&小池優奈(WAY WAVE)

1、カーネーションと私
直枝さんと初めてお会いした時は私たちまだ中学生で、とても恐れ多いのですが直枝さんが本当にすごい方だと言うのを知らなくて、でも周りのスタッフの方々は直枝さんが私達に曲を書いてくれる事がすごい!と驚いてたので〈あ、直枝さんてすごい方なんだ!〉ってその当時は思ってました! 本当にすみません(笑)!
でも色んなところで直枝さん、カーネーションさんの名前を目にしたり耳にしたりして自分たちはこんなすごい方に曲を書いて頂いたんだってわかって大変失礼な事をしてしまったと反省しました(笑)。
最近、姉妹でWAY WAVEを始めてから音楽をより楽しむようになって、中学生の頃にトリビュート企画でカバーした“Edo River”も時々歌っています! 曲のかっこよさとかも今の自分だからよりわかったりもしてすごく歌ってて楽しいです! 動画とかも見て勉強させて貰っています! 私達の恩師みたいな存在です!

※杏奈&優奈が所属していたうどん兄弟のアルバム『ラストアルバムvol.1』(2014年)収録曲“立入禁止”を作曲した(作詞はうどん兄弟)

2、これからのカーネーションに望むこと
お年が58歳とは驚きです! 全然見えなくて本当にびっくりしました! カーネーションさんの誰にも真似できないあの世界観はとても素敵だと思ってるのでこれからも聞いてる人が痺れるような歌を届けてください! そして私達もカバーさせて頂いてる曲や楽曲提供して頂いた曲、しっかりお客さんに届けます! これからもどうぞ宜しくお願い致します!

WAY WAVE
うどん兄弟、ANNA☆Sとしても活動する小池杏奈&優奈の姉妹による新ユニット。6月27日に関美彦が全面プロデュースを手掛けた7インチ・シングル『SUMMER GIRL / LOVIN’ YOU』をリリース。 http://waywave.jp/

 

行 達也(タワーレコード レーベル事業部)

1、カーネーションと私
昔、タワーレコード新宿店に勤務していた頃に、スタッフのみんなで車でズーラシアに行ったとき、車中のBGMを巡って意見が対立し、洋楽邦楽入り乱れて大変微妙な空気になったのですが、誰かがかけたカーネーションを無事に全員が歌えたことで、とても素敵な思い出になりました。ありがとうございました。

2、これからのカーネーションに望むこと
感覚的なアレでとてもアレなのですが、音楽にまつわる仕事をしていると、次々に新しい才能を目前に晒されます。そして、つい周りの意見に踊らされて〈あれ? コレってそんなに良いんだろうか?〉と迷いが生じることが多々ありますが、そんな時にカーネーションを聴き直して、自分の耳をリセットします。いつまでもそんな私の評価軸として君臨していただければ幸いです。

行 達也
タワーレコード レーベル事業部。 https://twitter.com/yumeochi2