申し分ないタイミングで時代に愛された6人だが、その創作意欲はまだまだ自由にアイデアを迸らせているようで頼もしくなる。今年最初のフィジカル・リリースとなる7曲入りのミニ・アルバム。タイム的な小気味良さをファンキーに散りばめた先行配信の“808”、酩酊感と伴った野心的な疾走チューン“VOLT-AGE”という大型タイアップの2曲だけでも両極に振れた印象はあったものだが、それ以外の5曲がどれも同じ方向へ向かうことなく放射状に広がっているのが実に興味深い。求められているスタイルも熟知したうえで挑戦を見せるという、大物バンドならではの悩みも引き受けながら、言葉の率直さと裏腹にアレンジとメロディーの翼を大らかに広げていく後半の“ONE DAY IN AVENUE”がいたく感動的だ。圧巻。