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ジール&アーダー『Stranger Fruit』 ブラック・メタルにスピリチュアルなアフロ・グルーヴを持ち込んだ問題児の正体に迫る

【OSHIETAL】第90回

ジール&アーダー『Stranger Fruit』 ブラック・メタルにスピリチュアルなアフロ・グルーヴを持ち込んだ問題児の正体に迫る

 毎度お馴染みの鋼鉄連載〈OSHIETAL〉。記念すべき90回目はNY在住のスイス系アメリカ人、マニュエル・ギャノーによるプロジェクト=ジール&アーダーをオシエタル! マニュエルがこの名義を使うようになったのは2014年のこと。〈悪魔こそ我らの罪を許してくださる〉を合言葉に、呪術的なアフリカン・チャントとブラスト・ビートを融合し、〈スピリチュアル・ブラック・メタル〉とでも表現すべき斬新なサウンドを提示する。そしてセルフ・タイトルのミックステープを挿み、2017年作『Devil Is Fine』でアルバム・デビューを飾るや、スラッシュやトム・モレロらに絶賛されて一躍脚光を浴びるのだ。

 そんななか登場した今回のセカンド・アルバム『Stranger Fruits』では、ブルージーなヴォーカルと土着的なコーラス、ブラスト・ビートが格段に強化され、まるで地獄絵図の如し。荘厳なヘヴィーネスと怒涛の破壊力に多くのリスナーが白目を剥くことだろう。初のソロ作『Black Labyrinth』でアフロ・ポリリズムを採り入れたジョナサン・デイヴィス(コーン)の動きと図らずもリンクしているし、アット・ザ・ドライヴ・インからクレイドル・オブ・フィルスのファンまで取り込めること確実! さあ、ブラック・メタルは新たな時代へと突入した。このジール&アーダーをチェックせずしてメタルをカタルべからず!

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