表題曲“放課後ディストラクション”は、ゲームセンターを題材にしたTVアニメ「ハイスコアガール」(押切蓮介原作)のエンディング主題歌だけあってピコピコ音も鳴らしつつ、音で近未来、歌詞で過去や世紀末をそれぞれ想像させ(あるいはゲームの中なのかも?)、彼女ならではの世界観が繰り広げられる。さらに相対性理論のドラマー、山口元輝の別名義であるmolt beatsが手がけた同曲の〈おまじない remix〉は、よりドリーミーな音像になりつつも、だんだんと世界がぶっ壊れていく様がまさに〈ディストラクション〉。CDヴァージョンのみに収められた3曲目“ひとつ半”は、『RADIO ONSEN EUTOPIA』特別限定版カセットテープにのみ収録されていたトラックで、押切の怪奇マンガへのリスペクトを込めて今作に収録されたという。インプロ的演奏に乗せてやくしまるが語るのは、まるで落語の怪談噺。思わず聴きこんでしまうこと間違いなし。マスタリングは砂原良徳。