INTERVIEW

宮本笑里『classique』 新たな10年のはじまりを、原点となる全曲クラシックのヴァイオリン名曲集で飾る

宮本笑里『classique』 新たな10年のはじまりを、原点となる全曲クラシックのヴァイオリン名曲集で飾る

新たな10年のはじまりを、原点となる全曲クラシックのヴァイオリン名曲集で飾る

 昨年デビュー10周年を祝ったヴァイオリニスト・宮本笑里が、初めての全曲クラシックによるヴァイオリン名曲集をリリースした。タイトルは『classique(クラシーク)』。エルガーの《愛のあいさつ》に始まり、クライスラーの《愛の悲しみ》《愛のよろこび》、サラサーテの《ツィゴイネルワイゼン》など、多くの人が一度は聴いたことのある曲によって構成されている。

宮本笑里 classique Sony Classical(2018)

 「デビュー時からクラシックの楽曲はもちろん弾いていましたが、自分としては表現力がまだまだという想いがありました。10年経って、ようやく自分の表現力が作品に追いついてきた、自分が表現したいことを音楽に託せるようになったと思います」

 と語る宮本。全曲クラシックの楽曲のアルバムも初めてなら、ピアニストとふたりでコンサートホールでの録音をするのも初めてだったと言う。

 「以前から聴いていて、素晴らしいと思っていた佐藤卓史さんにピアノをお願いしました。今回が初共演です。ウィーンに在住していた佐藤さんらしくヨーロッパの風をアルバムに送り込んで下さいました。時間の限られた中コンサートホールで録音することはなかなか大変でしたが、音を通して佐藤さんと会話しながら、自分のやりたいことは表現出来たと思います」

 収録作品のなかには、子供の頃から親しんでいた作品もある。

 「バルトークの《ルーマニア民族舞曲》は五嶋みどりさんの『アンコール』というアルバムに収録されていて、それを子供の頃、よくクルマの中で聴いていた思い出があります。その時の風景が、演奏しながら蘇って来る感じでした」

 誰しも、そんな経験があるに違いない。

 「アルバムを作り始めた最初の頃から、初めて聴くという方でも聴きやすい、そんなアルバムを作りたいという想いがありました。今回もオール・クラシックですが、肩肘張らずに、聴いて頂きたいと思っています。仕事の合間でも、何かに集中したい時でも、あるいはリラックスしたい時でも、そんな時にふっと聴きたくなるような、それぞれの方の時間に寄り添ったアルバムを作りたかった。ポピュラーの楽曲には歌詞がありますが、クラシックの名曲の場合、歌詞はありません。その分、ヴァイオリンの音色に耳を澄ませて頂いて、メロディの間のちょっとした息継ぎの瞬間とか、音色の多彩さ、深さなどを楽しんで頂ければ嬉しいです」

 初回生産限定盤には新たに撮影されたエルガーの《愛のあいさつ》の映像のほかに、10周年記念コンサートの映像も収録される。宮本笑里の“今”が見えるアルバムとなっている。

 


LIVE INFORMATION

宮本笑里「classique」アルバムリリースツアー
○8/25(土)愛知・宗次ホール
○8/30(木) 東京・サントリーホールブルーローズ
出演:宮本笑里(vn)、佐藤卓史(p)

STAND UP! CLASSIC FESTIVAL 2018
○9/23(日・祝)神奈川・横浜赤レンガ倉庫特設会場

仙台クラシックフェスティバル2018
○9/30(日)太白区文化センター他

森麻季×宮本笑里 with オーケストラ・アンサンブル金沢
○10/27(土)福井・ハーモニーホールふくい 大ホール

宮本笑里ヴァイオリンリサイタル
○12/16(日) 神奈川・秦野市文化会館小ホール

www.emirimiyamoto.com/

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