ザラ・マクファーレン作品で活躍するドラマー、モーゼス・ボイドとサックス奏者ビンカー・ゴールディングスのデュオ3作目。どちらも南ロンドン辺りを掘っていればそこかしこで見かける重要なプレイヤーだが、双方のメインプロジェクトと位置付けていいだろう。基本はドラムとサックスのデュオだが、前作からユセフ・デイズや、あのエヴァン・パーカー(!)までUKジャズの尖った歴史を紐解くような面々が参加。嵐の様なインタープレイでフリーとブレイクビーツを往来し、それはシーンの縮図の様でもある。終始ゾクゾクさせる緊張感と、それが眼前で繰り広げられているような密室感も素晴らしい。