〈いまの自分を純粋に表現した〉とフローレンス本人も語るこの4作目は、一周してシンプルなメロディーに回帰し、飾ることなく自身の出自や家族、芸術そのものを題材に表現したことが伝わってくる。内面を深く見つめつつも、いつも以上に彼女は歌うことの喜びを感じているようだ。壮大なアレンジの曲もさることながら、簡素なピアノを背にしたスロウ“Grace”やゴスペル調の“The End Of Love”が非常に感動的。