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アラン・ホールズワース追悼記念~高音質CDリイシュー・コレクション全13タイトル 『アイドロン~アラン・ホールズワース・コレクション』他

アラン・ホールズワース追悼記念~高音質CDリイシュー・コレクション全13タイトル

 2017年、惜しくもこの世を去った、生涯ワン・アンド・オンリーであり続けたギタリスト、アラン・ホールズワース。卓越したフィンガリング、レガート奏法による高速フレージング、ワイドストレッチが可能にした独自のコード・ヴォイシングにより、音遣いは一般的なギタリストの域を軽く超越し、調性もまったく異次元な性質を帯び、その音楽を聴いていると、まるで映像が精密に作り込まれたSF映画を観ているような感覚さえおぼえる。そんな独特のスタイルゆえ、多くのギタリストから信望され、ミュージシャンズ・ミュージシャンとしての存在感は圧巻だった。

 その偉業ともいえる諸作品群13タイトル(自選ベスト含む)がアラン・ホールズワース自身の監修した2016年リマスタリング音源で、高音質CD(Blu-spec CD)仕様、新規ライナーノーツ付きでリイシューされることになった。イギン・ボトム、ソフト・マシーン、ゴング、U.K.、ブラフォードと数々のグループに参加し、プログレ畑を渡り歩き、一方でトニー・ウィリアムスのニュー・ライフタイムでも活躍、その過程を経て自己の音楽を最初に確立したのは82年のアルバム『I.O.U.』であろう。万華鏡のように変化するギター・サウンドと変幻自在でしなやかに躍動するリズム、そして時にフィーチャーされるヴォーカル、“ザ・シングス・ユー・シー”、“ホワイト・ライン”等の名曲も収録。やがてギター・シンセサイザー〈シンタックス〉を得て数々の傑作を生みだしてゆき、2001年のアルバム『フラット・タイア』ではそれを最大限に活用、ほとんどオーケストラのようなサウンドを展開。毎年GWに恒例だった六本木ピットインでのライヴを収録した『ゼン! ライヴ・イン・トーキョー1990』ではそのパフォーマンスの凄さにあらためて驚嘆。ホールズワースという非凡かつ独創的なギタリストが歩んだ軌跡を高音質CDでぜひ。

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