ポップスとは何だろう? たとえばクラシックやロック、ジャズに民族音楽、あるいはラップなどさまざまな音楽の要素をいい感じに取り入れつつ、広く大衆に向けて訴える音楽……なのかな。そういう意味で、音楽的な出自がバラバラな16人が生み出す本作は、極上のポップスであると思う。では何を訴えているのか? それはリスナーが判断することだが、〈アントロポセン(=人新世。地質年代で言う完新世はすでに終わり、人類の時代に突入しているという考え方)〉とのタイトルが示す通り、〈世界やその未来のことを考えようよ〉ということなのではないか。このポップスで世界の未来のことを考えてみませんか?