なぜ、こんなにも美しいメロディーがかけるのだろう。叙情に溢れ、物語性に富んでいて、フォーキーではあるのだけど幻想的で。ドビュッシー風のピアノ、メロトロン、ハープや管弦が現れる度に夢と現実は交錯し、甘やかなノスタルジーを纏い浮遊する楽曲はまるでミシェル・ゴンドリーの恋愛睡眠。昨年発表するや否やブラジル音楽リスナーの間で大絶賛となり、〈ブラジルのブライアン・ウィルソン〉と評されたサンパウロのSSW、チン・ベルナルデス。カエターノやミルトン以上にフリート・フォクシーズやスフィアン・スティーヴンスとの親近性を感じさせる新世代のデビュー作が満を持して国内盤化。