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【連載:IN THE SHADOW OF SOUL】[第110回]変わらないチェンジ

ペトラス&マラヴァシの送り出した歌声たち

 スタジオ・ミュージシャンやセッション・シンガーたちの集まりだったという成り立ち上、ペトラス&マラヴァシのプロデュース作品からは、多くの歌い手たちが実力を認められて巣立っていくことになった。その筆頭となるのはやはりチェンジの初作で“The Glow Of Love”の名演を生んだルーサー・ヴァンドロスだろう。没後に世に出た“Shine”(2006年)はジャム&ルイスがシックをネタ使いしてチェンジにトリビュートしたような出来だったのも忘れ難い。また、ルーサーの後を継いで2~4作目でリードを務めたジェイムズ・ロビンソンは、ファリードの制作でタブーからソロ・デビューもしている。

 他にもチェンジではリサ・フィッシャーやジョセリン・ブラウン、フォンジ・ソーントンら名のある面々がバック・ヴォーカルで参加しており、なかでもシンガー/ソングライターとしてチェンジやマッチョ、BB&Qバンドなど複数のプロジェクトで裏方として活躍したのがジョニー・ケンプ。さらにそのBB&Q末期でシンガーを担ったのがカーティス・ヘアストンだ。彼らはいずれも80年代半ばのNY産ブラコンを代表する名品を残している。さらにハイ・ファッションからはアリソン・ウィリアムズとメリッサ・モーガンがそれぞれソロで大成したことも付け加えておきたい。 *出嶌孝次

 

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