ジャズ・ピアニストである西山瞳がヘヴィー・メタルの楽曲をピアノ・トリオでカヴァーするプロジェクトの第3弾。シンガーのマヤ・ハッチが参加したDioの名曲《Holy Diver》で表現されているのは、メタル特有のドラマティックな側面に加えて、西山瞳が奏でる叙情的なピアノによって際立つメロディ本来の美しさ。近年、ロックやソウルなど様々なジャンルとクロスオーヴァーするピアノ・トリオは決して珍しく無くなってきているが、本作によって意外にも両ジャンルの親和性の良さに気付かされた。いつの日か、このような楽曲もスタンダードとして演奏される日がやってくるのだろうか。