名門スタックスからハーモニカ奏者のチャーリー・マッセルホワイトとコテコテのブルース盤を発表したかと思ったら、お次はミュージシャンでもある母親とのコラボ作だって。キャリアを通じてUSルーツ音楽をさまざまな形で消化してきたベン・ハーパーですが、ここまでフォークに振り切った作品は初めて。親子ならではの息の合ったハーモニー、完全アンプラグドによる生楽器のピュアな響きが心地良く、表題やジャケが示す通りノスタルジックな仕上がりとなっています。ごくシンプルなメロディーにはトラディショナルな趣があり、全曲が書き下ろしとは思えないほど。昨今のアメリカーナ・ブームの究極型を見た気が……。聴き終わった後、思わず実家に電話したくなるような一枚!