KRIS BOWERS 『Heroes + Misfits』 Concord/ユニバーサル(2014)

ホセと共に進化するキーマンのひとり、鍵盤奏者のクリス・バワーズ。こちらのリーダー作ではケイシー・ベンジャミンやジャマイア・ウィリアムズらを従えて、ニューウェイヴからプログレ、ニュー・ソウルまで自由なアレンジで己のオルタナ感覚を謳歌しまくる。ラストの穏やかな“Ways Of Light”にはホセが参加。

 

黒田卓也 『Rising Son』 Blue Note/ユニバーサル(2014)

今回は作品の性質上2曲での演奏(うち1曲のホーン・アレンジ)に止まっているものの、『Blackmagic』からホセのバックに欠かせないトランペット奏者。日本人初のUSブルー・ノート入りという話題もあった本作は、ロイ・エアーズのカヴァーでヴォーカルも取るホセがプロデュースしたネオ・ソウル味の好盤だ。

 

ERIMAJ 『Conflict Of A Man』 Don’t Cry/OCTAVE(2012)

ホセ作品ではお馴染みのトロンボーン奏者、コーリー・キングも今回は“xx”にのみ参加。一方でヒューストン時代からの旧友ジャマイア・ウィリアムズの率いるエリマージでの活躍は、本作のCD化で話題を集めたばかりだ。気鋭のドラマーとして知られるジャマイアとホセはニュー・スクールの繋がりもあり。

 

RICHARD SPAVEN 『Whole Other*』 Fine Line/Pヴァイン(2014)

こちらもホセのプログレスに貢献する重要人物、リチャード・スペイヴンの新作が登場! スチュアート・マッカラム(ギター)との絡みを軸にジスモンチのカヴァーやクートマとのダビーな共作も盛り込み、ブレインフィーダー的な部分にフォーカスしたビート・アルバムになっている。イントロには黒田卓也も参加。

 

THE VELVET UNDERGROUND 『Loaded』 Cotillion(1970)

今回ホセが披露した2つのカヴァーのうち、“Who Loves The Sun”はルー・リード逝去の数日後にホセがYouTubeで発表していたもの。ヴェルヴェッツがグッとポップ化した時期の楽曲を原曲以上に騒々しく響かせた仕上がりは、ブラッドのギターを変化の象徴に据える新作の前ぶれでもあったのか。

 

BECCA STEVENS BAND 『Weightless』 Sunnyside(2011)

ホセとは同窓で、レベッカ・マーティンやグレッチェン・パーラトとの活動も知られる才女。ビョーケストラでも買われた歌唱の可憐さはもちろん、このバンドを率いての初作では、ジャズ訛りのアメリカーナとでも呼びたいメロディーや編曲の妙が光る。スミスやアニマル・コレティヴのカヴァーがいかにも。

 

AL GREEN 『I’m Still In Love With You』 Hi(1972)

本編のラストを飾るのはアル・グリーン“Simply Beautiful”のカヴァー。『No Beginning No End』からの延長線上に置ける感じで、ネタ人気の高さから現代性を獲得している曲を選ぶのもホセらしいところだ。なお、ブルー・ノートに3枚の傑作を残しているアルだが、次があるならホセ軍団との絡みも期待したい!

 

SOIL&“PIMP”SESSIONS 『CIRCLES』 ビクター(2013)

ジャイルズ・ピーターソンの影響力もあってデビュー前後からホセと日本の繋がりは深かった。ブラウンズウッド仲間でもあったSOILとの交流は言うまでもなく、別働隊J.A.Mとのコラボを経て、ここに収録の“SUMMER LOVE”では〈従来型〉のホセ節を伸びやかに披露。なお、本作では椎名林檎とのニアミスも。