神戸のリリシストによる9作目は、一枚丸ごと祖父の葬儀を題材にした前作『親族』から趣向を変え、引退を決意した芸人の想いを言葉にした“漫才”、綺麗事ばかりではない生活に幸せを見つける“夫婦”など、日常に転がるさまざまな心の軋轢を楽曲に昇華した内容に。前作リリース時の反応に対する苦悩を赤裸々に綴った“泥濘”は痛みなくして聴けない。その言葉を生々しく浮かび上がらせる清廉なトラックは観音クリエイションが提供。