3年ぶりの新作は最大の影響源だというニーナ・シモンへ捧げる一枚。アビアならではのエレガントなハイ・テナーと自由度の高い楽曲解釈を見せつつ、ピアノとストリングス主体の簡素な構成でエモーショナルなリメイクを展開している。クラシックを志していたニーナとオペラ志望だった自身を重ね合わせ、ティピカルな黒人像に囚われない精神を歌うオリジナル曲“I'm Just Like You”の高貴さに感嘆しきり。