規格外の偉才ぶりで聴き手を驚かせ愉しませてくれるバーバラ・ハニガンの歌唱で世紀末リート、しかもピアノがデ・レーウとあっては聴かずにはいられない! 「ウィーン世紀末」と冠せられる19世紀末のあの特別なひと時。その時代・地点を通過した作曲家たちの歌曲を収録。アルマ・マーラーというアイコンでの関連付けも看過できないし、問題意識を内在化/尖鋭化する作曲家たちが通過儀礼のように挑戦した詩句と音楽の連関が生み出す何かを知りたい/味わいたいと駆られることは、どうしようもなく誘惑的だ。歌曲の領域で凝縮的に高度に現出した伝統と抬頭のダイナミクスを魅惑的な演奏によって追体験できる稀有の一枚!