もともと海外志向の強かった彼らが、1年以上に渡ってNYに渡って曲を作り、録音までを完遂した7作目。しなやかなブラック・フィーリングを備える抑制されたグルーヴが印象的な“LAST MINUTE”を筆頭に、“アルペジオ”“PARTY IS OVER”などのミディアム・ナンバーで聴けるR&Bとロックの洗練された融合は、あきらかに海外生活によるリズムが生んだ新感覚。既発の“Mosquito Bite”をはじめ、“MILK”“KABUTO”といった攻撃的でファンキーなロックンロールはより筋肉質に、小林武史と組んだ“ハナウタ”やアコギと弦のロック・バラード“Your Song”などの美麗メロはよりエモーショナルに。〈世界〉を肌で感じたからこそ生まれたサウンドは、2018年の日本のロックの最高到達点と呼ぶに相応しい。