『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』のフランシス・フォード・コッポラが映画を語る、と聞いて80歳を迎える巨匠が映画史でも語るのかと思いきや、さにあらず。現在ワークショップを重ね実現に向けて意欲を燃やしているという、テレビと演劇と映画の形式を合体させたような“ライヴ・イン・シネマ”という途方もない新概念について熱く語るという内容だ。新概念から振り返る自分史(例えばジョン・フランケンハイマーのテレビ作品が凄いのだという!)から浮上するのは問題作『ワン・フロム・ザ・ハート』のコッポラだ! 喉ごしのいいコッポラ論に楔をうつスリリングな一冊!