ケルトとアフロの融合ならアフロ・ケルツやキーラといった前例もあるが、このアルバ(ゲール語でスコットランドの意)とグリオ(西アフリカの世襲職能音楽集団)のアンサンブルは意匠が全く違う。スコットランド人SSWを中心に結成され、ティンホイッスルなどわかりやすくケルトな音はほぼ皆無、どちらかと言えばトラッド・フォーク、ゲストのトゥマニ・ジャバテのコラもアシッド感の彩りに一役買っていたり。かと思うとグリオであるメンバーのこぶしの効いた歌声がシームレスに響いたり、ゲストのトニー・アレンも抑制の効いたビートで静かなグルーヴを演出したりというのがこのアンサンブルの妙。