配信チャートやYouTube再生回数での評価もここ数作で圧倒的になったt-Aceが、デビュー10周年ということで予告していた通り、2018年2枚目のアルバムを無事にリリース。6月の前作『クズの華』には10年の足取りを振り返る側面もあったが、今回は表題が示すように昨今の支持ベースとなるエロ路線をいよいよ神レヴェルに極めてきた。クズを自認しながらライヴと酒と女とタトゥーで回る刹那的な日々を語った“タイトドレス”や“ダレブラ?”などは期待に応える露悪的な(楽曲中での)振る舞いでガンガン押してくるが、“マジ遠い”で捨てた純情をふと滲ませたり、率直な苦悩を交えてくるあたりの人間味が彼の憎めない魅力なのもまた間違いない。メロディーメイクの人懐っこさやCHIVAらのポップな音作りも光る。