先日の東京・渋谷QUATTRO公演で、最新作『WHALE LIVING』のツアーを終えたHomecomings。力強さを増したアンサンブルで数々の名曲を披露し、バンドの成長を印象付けたこの日のライヴだったが、アンコール前のMCで、嬉しい驚きとともにオーディエンスに迎えられていた発表があった。それは、バンドのギタリスト・福富優樹がストーリーを、ホムカミのアートワークやグッズ・デザインを手掛けてきたイラストレーターのサヌキナオヤが作画を担当する漫画『CONFUSED!』が、来年1月12日(土)発売の月刊コミックビーム2019年2月号より連載スタートされるというもの。

©サヌキナオヤ・福富優樹
 

漫画誌「ユースカ」の編集長でも知られるアートディレクター、森敬太が編集・デザインに携わる同作品は、架空の町〈グリーンバーグ〉が舞台。静かに混乱した毎日を過ごす住人達の物語が重なる群像で、〈Little Prank(小さな泥棒)〉と題された第1話では、孤独な青年と老婆の奇妙な関係性が描かれているそうだ。

以前から、古くはジョン・アップダイク、最近の作家ではエリザベス・ストラウトやジョージ・ソーンダーズといった米文学を引き合いに、作詞面におけるストーリーテリングの才が評価されてきた福富。そして、エイドリアン・トミネやダニエル・クロウズら〈オルナタティヴ・コミック〉に強く影響を受け、そのリリカルなタッチで人気を博すサヌキ。両者が共作しての漫画は、どんなストーリーを描き、いかなる感動や感傷を読み手に引き起こすのだろうか。いまから興味が尽きない。

 


Information
漫画『CONFUSED!』
ストーリー:福富優樹(Homecomings) 作画:サヌキナオヤ
ありふれた町〈グリーンバーグ〉。ここに住む人たちは「楽観的な切実さ」を抱えながら静かに混乱した毎日を過ごしている……。住人達の物語が重なる共感必至の群像劇が、月刊コミックビーム2019年2月号(1月12日発売)より月刊連載開始!

サヌキナオヤ
イラストレーター/マンガ家。マンガ執筆のほか、チャールズ・ブコウスキー、坂口恭平などの小説の装画や、雑誌『POPEYE』の表紙などイラストワーク、アニメーション制作などを手がける。

福富優樹
京都を拠点に日本全国、韓国、台湾などで活動するバンド、Homecomingsで作詞・作曲を手がけながら、ギターを担当。サヌキと共に映画上映&ライブ演奏イベント〈New Neighbors〉を定期開催する。