オランダの廉価レーベルから掘り出し物のような最新録音盤が登場! これまでベレゾフスキーとトリオを組んでいたマフチンとクニャーゼフが、オランダを拠点に活躍するヴュルツと初共演。彼女のピアノは打ち鳴らされる鐘のような力強さ、輝かしさだけでなく、穏やかな優しさも併せもち、チャイコフスキーの激しい感情表現だけでなく抒情性にも光を当てる。静から動のふり幅を増した三重奏演奏は、変奏曲楽章に代表されるこの曲の多様な性格を見事に描き分け、感動のクライマックスを謳いあげている。ラフマニノフ作品でも、切ないばかりの感情表現に魅せられる。