(左から)テソン、ウミン
 

Mikikiでもお伝えしていたように、テソン(ギター/ベース/ヴォーカル)とウミン(ヴォーカル/キーボード)の夫婦からなる韓国のエレクトロ・ポップ・ユニット、Goldendoodle(ゴールデンドゥードゥル)が初の来日ツアーを2月18日(月)、2月19日(火)に開催する。

今回は来日を目前に控えて、彼らにメール・インタヴューを実施。ユニットの音楽性やライヴについて、共演するやなぎさわまちこ、寺田燿児、三輪二郎の印象、ツアーの会場でかけたい曲をテーマとした選曲など、Goldendoodleを知るための11の質問に答えてもらった(やりとりは日本語で行った)。そして、その答えにひとつでもピンとくるものがあれば、ライヴ会場に足を運んでみてはいかがだろう。

Goldendoodleの2018年の楽曲“あいらんど”
 

Q1 いま一番気になっている音楽、楽曲、アーティストを教えてください。

トロ・イ・モワの『Outer Peace』(2019年)と七尾旅人さんの『Stray Dogs』(2018年)。お二人とも元々好きなアーティストで最新のアルバムがとても素敵。私たちは犬好きなので特に七尾さんの〈犬たちのためのコンサート〉とかすごく良いなと思いました。そして、韓国のエレクトロニカ・プロデューサーMOON YIRANG(ムン・イラン)の音楽も好きです。彼は韓国と海外のいろんなアーティストとのコラボレーションで進歩的なサウンドを作っています。

ムン・イランの2017年の楽曲“APHASIA(Feat. Hoody)”
 

Q2 初めて聴いた日本の音楽、影響を受けた日本の音楽は? そもそも日本に興味を持ったきっかけは何でしたか?

ウミン:私が大学生の時はとにかくオルタナティヴとかグランジ・ロックなどが流行っていた時期で、何か違う音楽が聴きたいなとずっと思っていました。それで、初めて偶然ピチカート・ファイヴの音楽を聴いてすごく好きになって、そこから遡ってYMOだったり矢野顕子さんだったりを探して聴き始めたんです。ピチカート・ファイヴの小西(康陽)さんと野宮(真貴)さんからは本当に大きいインスピレーションを受けて、それ以来60、70年代ヨーロッパの映画音楽だったり色んなジャンルの音楽に興味を持つようになりました。

テソン:最初に聴いた日本の音楽は多分スタジオジブリのアニメ音楽じゃなかったんですかね。僕はもともとアメリカのオルタナティヴ・ロックとブリット・ポップが好きなロックンロール少年だったんですが、サニーデイ・サービスを始めに日本のいろんな音楽に接して、もっと幅広いジャンルの音楽を聴くようになりました。僕の日本への興味はそういう音楽の趣向の変化とも繋がっていると思います。

Q3 日本で好きな場所、行ってみたい場所はありますか?

ウミン:私は以前4年くらい住んでいた西荻窪が大好きです。そして、まだ行ったことがない場所、明治神宮野球場に行ってみたいです。最近野球が好きになりましたので。

テソン:福岡市にあるけやき通りが好きです。そして、東京競馬場に行ってみたいです。

Q4 ウミンさん、テソンさん、それぞれがGoldendoodleを始める前にやっていた音楽について教えてください。また、テソンさんが書かれているという小説について教えてください。

ウミン:2006年にElenaという名前でソロ・デビュー・アルバム『Say Hello To Every Summer』を出して、2011年にはWoomin名義でIRMA Japanからアルバム『Tender Tender Trigger』を出しました。

テソン:最初はスピッツをカヴァーする趣味のバンドでベースを弾きました。以降、モダン・ロック・バンド、フォーク・ロック・バンド、ポストロック・バンドで活動しながら、ゲーム音楽や舞台音楽(劇判)を制作したりもしました。

小説については、(Goldendoodleの)各楽曲をテーマにするものをこつこつと書いています。“スクリュードライバー”はある少女がレディー・ガガのコンサートを見にいく話です。“海辺のアルパカ”は世の中のアルパカたちに会うために旅に出たいけど、家から一歩も出られずインターネット空間をさまよう話です。(書籍として)出版されたこともある“ラウンドロビン”はホッキョクグマと南極のペンギン、赤道の極楽鳥とソウルの若者たちが絡み合って転がる模様を収めました。

ウミン:このなかのいくつかはGoldendoodleのホームページに日本語訳版も掲載されておりますので、ご興味のある方はぜひ読んで見てください。

Elenaの2006年作『Say Hello To Every Summer』タイトル・トラック
 
Woominの2011年作『Tender Tender Trigger』トレイラー
 

Q5 Goldendoodleを構成するものを3つ挙げるとすると?

・コーヒー
テソンが毎朝淹れてくれる。

・旅行
いろんな都市の隅々を歩き回るのが好き。

・動物に対する愛
犬はもちろん好き。猫も好き。ウォンバットもアオアシカツオドリもアデリーペンギンも好き。

Q6 作曲方法を教えてください。どう役割分担していますか?

ウミン:まず私がメロディを書いてパソコンでアレンジをしはじめるんです。

テソン:そして、僕がリズム・パートを補強したり、歌詞を書くときもあります。二人で話し合いながらアレンジとミックスをします。

Q7 Goldendoodleのライヴでこだわっていることは?

ウミン:ライヴの前はお酒を飲みません。

テソン:終わるといっぱい飲みます。

ウミン:あとは、こだわりというまではないんですが、観に来てくださったお客さんに良い気分で帰って、良い眠りについてもらえるようなライヴができたら良いなと思います。

2017年のスタジオ・ライヴの様子
 

Q8 今回の来日ツアーの共演者の印象を教えてください。

・やなぎさわまちこ
ご自身の楽曲のように穏やかで可愛い印象。卓球が上手そう。

・寺田燿児
妥協はあんまり好きじゃない性格だが、アルパカが好きなところを見ると優しい人に間違いない。

・三輪二郎
一度仲良くなると長く友情が続きそうな印象。キャッシュレス政策に反対してそう。

Q9 初の来日ツアー、不安なことはありますか?

ウミン:私は飛行機が苦手なので、ソウルから東京までの2時間が心配です。それくらいかな。

テソン:それ以外は特にないですね。以前は旅行で訪れた街でライヴができるのは素敵なことだと思います。楽しみのほうが大きいです。

Q10 今後新しいアルバムや楽曲のリリース予定はありますか?

新曲をいくつか発表してから、いままでの楽曲を中心にアルバムを作りたいと思います。日本でも良い機会に巡り会えたらうれしいですね。ちなみにいま制作中の新曲はセイウチに関する曲です。

Q11 〈来日ツアーのライヴ会場でかけたい曲〉をテーマに選曲してもらえますか?

Margo Guryan “What Can I Give You”
YMO “音楽”
Strawberry Switchblade “Secrets”
MGMT “Me And Michael”
Pulsallama “The Devil Lives In My Husband's Body”
ピチカート・ファイヴ “Tokyo, Mon Amour”

 


Live Information

Goldendoodle日本ツアー
2019年2月18日(月)東京・阿佐ヶ谷Soul玉Tokyo
チケット:前売り2,000円/当日2,500円(※飲食のオーダーもお願いします)
開演/終了:19:00/21:00
出演:
Goldendoodle
やなぎさわまちこ
寺田燿児(yoji&his ghost band)
予約:件名に〈2月18日予約の件〉と明記し、お名前とご連絡先を下記アドレスまでお願いします
sansujyuku@yahoo.co.jp

お楽しみ会
2019年2月19日(火)川崎市内酒屋店舗
開始/終了:19:00/22:00
出演:Goldendoodle(from韓国)
ゲスト:三輪二郎
参加費:3,000円(ビールまたはソフト・ドリンクとおつまみ付。追加オーダーは各自でお願いします)
予約:件名に〈2月19日お楽しみ会参加の件〉と明記し、お名前とご連絡先を下記アドレスまでお願いします
sansujyuku@yahoo.co.jp