網守将平が昨年11月に発表したセカンド・アルバム『パタミュージック』。同作のリリース記念イヴェント〈パタミュージッキング〉が、4月18日(木)に東京・渋谷WWWにて開催される。

東京藝術大学・音楽学部・作曲家卒というアカデミックな出自を持つ網守は、現在ポップ・ミュージックから現代美術までさまざまなシーンで活動している音楽家。最新作『パタミュージック』は、〈音楽はまだ存在しない〉というコンセプトのもと、ポップな歌モノから無限音階や位相変換を用いた実験音楽までを並べた、人懐っこくも過激なアルバムになっていた。そのユニークなサウンドは国内外のリスナーを興奮させ、BBCなどヨーロッパ各国のラジオ局でもオンエアされている。同作については、リリース時に掲載した八木皓平によるインタヴューで深く掘り下げているので、そちらもぜひ読んでほしい。

今回、網守は古川麦(ギター)、角銅真実(パーカッション)、厚海義朗(ベース)、松本一哉(ドラムス)、池田若菜(フルート)、大石俊太郎(サックス)、増田義基(コンピューター)と結成したマルチ・アンサンブル集団〈網守将平とバクテリアコレクティヴ〉名義で出演。約1年前に行った同名義でのライブでは、オウテカを生演奏でカヴァーしたり長時間に渡ってフリー・インプロヴィゼーションを行ったり盛んに実験性をアピールしていたが、今回はメンバーを増やし、総勢8名で『パタミュージック』を表現する。

また、ゲスト・アクトとして『パタミュージック』にもギターで参加していた元・森は生きているのOkada Takuroが、バンド・セットで出演。さらにバクテリアコレクティヴに正式加入した増田が主宰する、かさねぎリストバンドがオープニング・アクトを務める。

いずれもポップとエクスペリメンタルの境界を攪乱するかのような、一筋縄ではいかない音楽性を持った3組。網守が『パタミュージック』で問題提起した〈そもそも音楽っていったいなんなのか?〉を考えるうえで、大きな示唆を与えてくれる一夜になりそうだ。

 


Live Information
〈パタミュージッキング〉
2019年4月18日(木)東京・渋谷WWW
開場/開演:18:00/19:00
料金:前売り 2,500円(別途ドリンク代)
出演:網守将平とバクテリアコレクティヴ/Okada Takuro/かさねぎリストバンド(オープニング・アクト)

前売りチケット発売開始日:2019年1月24日
前売りチケット取り扱い:e+/チケットぴあ/ローソンチケット

お問い合わせ:WWW (03-5458-7685)

主催:ZG
企画制作:有限会社 ペンギンパワーミュージック
後援:MAMjp.org
協力:noble

 

出演者プロフィール

網守将平とバクテリアコレクティヴ
音楽家/作曲家の網守将平が、シンセサイザーやコンピューターのみで作られた自身の楽曲を無理矢理生演奏する必要に迫られ、近くにいたミュージシャンを半ば強制的に召集し、2017年に急遽結成されたマルチ・アンサンブル集団。現在のメンバーは、網守将平、古川麦、厚海義朗、松本一哉、角銅真実、池田若菜、大石俊太郎、増田義基の8人。
https://www.shoheiamimori.com/

Okada Takuro
91年生まれ。福生育ち。東京を拠点にギター、ペダル・スティール、マンドリン、エレクトロニクスなどを扱うマルチ楽器奏者/作曲家。2012年にバンド「森は生きている」を結成。2枚のアルバムを残し15年に解散。17年にソロ・アルバム『ノスタルジア』、18年に『The Beach EP』をリリース。映画音楽、実験音楽などでも活動。
https://www.outlandfolk.com/

かさねぎリストバンド
かさねぎリストバンドは、集団合奏音楽の演奏と実践のために結成されるアンサンブル・バンド。 音楽・音楽外問わず、さまざまな領域で活動する演奏者・パフォーマー/アクターを集めて演奏を行う。 演奏者は毎回変わり、その度に異なる編成での音楽の再構築を行いながら、電子音楽が演奏の身体を獲得する方法を考える。 2019年3月18日(月)、 北千住BUoYにてワンマン・ライヴを行う。 主な演奏者は石原朋香、遠藤純一郎、岡千穂、尾花佑季、根本駿輔、野川菜つみ、日比野桃子、増田義基、宮坂遼太郎。
https://twitter.com/kasanegiband