LAの太陽に育まれた名作たちの一部!

THE WHISPERS One For The Money/Open Up Your Love/Headlights Robinsongs(2018)

63年にLAで結成されたヴォーカル・グループで、キャリア組としてソウル・トレイン設立から参加したウィスパーズ。これはレーベルでの初期3作を収めた2枚組。雄々しいアップの表題曲が痛快なシグマ録音の76年作、モニカ“So Gone”のネタとしても名高い“You Are Number One”を含む77年作、必殺のメロウ・グルーヴ“(Let's Go)All The Way”が光る78年作、どれも一級品だ。 *出嶌

 

SHALAMAR Disco Gardens Solar/OCTAVE(OCTAVE)

架空のスタジオ・プロジェクトとしてソウル・トレインから放った『Uptown Festival』(77年)に続く2作目。ジョディ・ワトリーとジェフリー・ダニエル、ジェラルド・ブラウンの陣容をディスコ時代ならではの意匠で支えたのはリオン・シルヴァーズ3世で、軽快な“Take That To The Bank”などの機能性は抜群。ここから彼らはレーベルを象徴するトリオへと成長していく。 *出嶌

 

LAKESIDE Shot Of Love Solar/OCTAVE(1978)

オハイオ州デイトン出身の大型ファンク・バンドによるソーラー第1弾。表題曲やヒットした“It's All The Way Live”のようなパワー・ファンクを売りとするも、ヴォーカル・パートに重点を置いてモダンなソウルや美しいバラードにも全力を注ぎ込む。制作面ではリオン・シルヴァーズらにも助力を仰いでいるが、後にレーベルの裏方としても活躍するメンバーたちは自作自演で勝負。 *林

 

SHALAMAR Big Fun Solar/OCTAVE(1979)

前作でのジェラルドがハワード・ヒューイットに交替し、黄金のラインナップが揃っての3作目。引き続きリオン・シルヴァーズが全編を仕切り、“Right In The Socket”など瑞々しくスタイリッシュなディスコ・チューンを並べている。ハワードの青春ヴォイスが爽やかな“The Second Time Around”はソウル・チャート首位を記録し、グループとリオンの勇名を轟かせることになった。 *出嶌

 

THE WHISPERS The Whispers Solar/OCTAVE(1979)

グループ黄金期の開幕を告げた10年ぶりのセルフ・タイトル作。レイクサイドやダイナスティのメンバーが書いたアッパーなディスコ・チューン“And The Beat Goes On”がソーラー印の名曲として知られるが、同年1月に他界したダニー・ハサウェイの追悼曲(“This Christmas”のリメイク)のほか、“Lady”や“I Love You”といったスロウにおけるヴォーカル&ハーモニーの粋も忘れ難い。 *林

 

DYNASTY Adventures In The Land Of Music Solar/OCTAVE(1980)

ソーラー・サウンドの頭脳リオン・シルヴァーズが総帥として全力を注いだ男女ヴォーカル・ユニットのブレイク作(2作目)。現在は表題曲が定番サンプリング・ソースとして有名だが、メンバーのウィリアム・シェルビーらが書いた“I've Just Begun To Love You”“Do Me Right”といったシャラマーに通じる快活で突進力のあるダンス・ナンバーが当時の〈時代の音〉として刺激的だ。 *林

 

CARRIE LUCAS Dance With You: The Solar & Constellation Albums SoulMusic()

レーベル随一の歌姫にしてディック・グリフィーの妻。これはソウル・トレイン~ソーラー~コンステレーションでの77~84年のアルバム全6枚をまとめた3枚組だ。ウィスパーズやリオン、レイクサイド、ビル・ウルファーら各時代の旬なレーベル仲間が援護した音作りは盤石で、代表曲“Dance With You”などのディスコから渋いソウル、都会派ブラコンまで作品ごとの表情も鮮やか。何と昨年ソーラーUKからカムバックした。 *出嶌

 

LAKESIDE Fantastic Voyage Solar/OCTAVE(1980)

ソーラー及び80年代ファンクを代表する名盤。クーリオのラップ版リメイク(94年)で西海岸のアンセムとして定着した感もある表題曲はそもそもがラップを入れた突進型のヘヴィー・ファンクで、当時から斬新だったのだろう。スティーヴン・ショックリーのギターが冴える剃刀ファンク“Your Love Is On The One”も強力だ。スウィートな歌ゴコロ全開の“Say Yes”がこれまた彼ららしい。 *林