ジェラルド・アルストンを中心とするコーラス・グループ、マンハッタンズがBillboard Liveで来日公演を行う。東京公演は2月26日(火)と27日(水)に、大阪公演は3月1日(金)に開催される。

コーラス・グループの宝庫、ニュージャージーを代表するグループであるマンハッタンズ。彼らの結成は62年で、70年にリード・ヴォーカリストのジェラルド・アルストンを迎えてからは黄金時代とも言える絶頂期を迎え、“Kiss And Say Goodbye(涙の口づけ)”や“Hurt”(共に76年)といった名曲の数々を立て続けにヒットさせた。

76年の楽曲“Kiss And Say Goodbye”
 

そんなジェラルド・アルストンとマンハッタンズの歩みについては、〈bounce〉の連載〈IN THE SHADOW OF SOUL​〉での特集「Billboard JAPAN」に掲載されている林剛氏によるコラムで詳細に解説されているので、そちらをぜひお読みいただきたい。林氏がフランキー・ヴァリとフォー・シーズンズを引き合いに〈ソウル版ジャージー・ボーイズ〉と書いているマンハッタンズだが、彼らの数ある名曲のなかでも人気なのは、全米ナンバー・ワンを獲得した“Kiss And Say Goodbye”、そして“Shining Star(夢のシャイニング・スター)”(80年)だろう。

同曲を手掛けたのはシカゴの作曲家/プロデューサーのレオ・グラハムで、彼はタイローン・デイヴィスの“Turning Point”(75年)を書いたことでも知られている。ゴキゲンなソウル“Turning Point”とは対照的に、“Shining Star”はゴージャスで繊細なバラード。アコースティック・ギターの響きが強調されているのが特徴で、ストリングスをバックにさりげないエレクトリック・ピアノ、グルーヴィーなベース、そしてマンハッタンズの優美なコーラスが折り重なった見事な一曲だ。もちろん、サム・クックがよく引き合いに出される深みのある伸びやかなアルストンの名唱も聴き逃せない。

80年の楽曲“Shining Star”
 

“Shining Star”はR&Bチャートで4位、総合チャートで5位というヒットを記録。さらに同年のグラミー賞では最優秀R&Bデュオ/グループ・ヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞し、マンハッタンズの評価を不動のものとした。まさに、彼らにとって記念碑的な楽曲と言えるだろう。

88年にアルストンは、ソロ・キャリアを追求するためにマンハッタンズを離脱してしまう。以降はグループが分裂したり、2014年から2015年にかけてオリジナル・メンバーが3人立て続けにこの世を去ったりと、悲劇にも見舞われてきたマンハッタンズ。しかし、現在はアルストンがリーダーとなり、デイヴィッド・ハーヴィーとトロイ・メイの3人でマンハッタンズとして活躍している。

2018年10月には〈マンハッタンズ・フィーチャリング・ジェラルド・アルストン〉として最新シングル“Get It Ready”をリリース。軽快なソウル・チューンで、現役っぷりを見せつけた。そのように現在も精力的に活動を続けてはいるものの、もはや生ける伝説とも言えそうなアルストンとマンハッタンズ。そのシルキーで美しいハーモニーを、Billboard Liveのラグジュアリーな空間でぜひ楽しんでいただきたい。

 


LIVE INFORMATION
マンハッタンズ featuring ジェラルド・アルストン

2019年2月26日(火)、27日(水)Billboard Live TOKYO
1stステージ 開場17:30/開演18:30
2ndステージ 開場20:30/開演21:30
サービスエリア 8,900円/カジュアルエリア 7,900円
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2019年3月1日(金)Billboard Live OSAKA
1stステージ 開場17:30/開演18:30
2ndステージ 開場20:30/開演21:30
サービスエリア 8,900円/カジュアルエリア 7,900円
★詳細はこちら

■メンバー
ジェラルド・アルストン(ヴォーカル)
デイヴィッド・ハーヴィー(ヴォーカル)
トロイ・メイ(ヴォーカル)
マーク・バウワーズ(ヴォーカル/ギター)
チャールズ・バトラー(ドラムス)
コルト・ヤンガー(キーボード)
カーティス・デュークス(キーボード)
ジェイソン・シモンズ(ベース)